JODR (Japan Association for Online Dispute Resolution)

日本ODR協会

Japan Association for Online Dispute Resolution (JODR)

バーチャル裁判所とCOVID-19

コロナウイルスの感染拡大による社会生活への影響が長期化していますが、オンラインで紛争解決を実現しようとするODRにも注目が集まりつつあるようです。
 
Odr.infoでは中国の裁判所における取り組みを紹介しています。
 
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オックスフォード大学のディープ・テック紛争解決ラボの共同創設者であるミミ・チョウ氏は、中国の裁判所がパンデミックにどのように適応しているかについて次のように述べています。その投稿はこちらから。

 

「COVID-19によって引き起こされた混乱は、リチャード・サスカンド教授が主張したイギリスおよび世界におけるオンライン裁判所の事例、特に特に正義へのアクセスを促進するという点にスポットライトを当てています。そして、裁判所のオンライン化に関する差し迫った問題とは、実在する法廷の外で仮想正義を提供する準備ができているかどうかということです。 Journal of Personal Injury Lawで公開予定の記事では、司法の効率性と透明性を高めることを目的としたより広範なポリシーフレームワークの一部として、中国の裁判所が新しいテクノロジーをどのように展開したかを検討しています。この政策により、非常に高度な技術インフラの構築が可能となったことで、今回のような危機の際でも、中国の裁判所はオンラインでの提出と審理を行うことが可能になりました。」

ODR関係者の多くが今回の事態を受けて、ODRについて問い合わせを受けているかもしれません。しかし、その大半は今回の危機以前にはODRに興味を持っていなかった人達ではないでしょうか。アウトブレイク(およびすべてのシェルターインプレースの通知)は、これまで公表されたODRに関するすべての国際会議や論文よりも効果的に、ODRの意義を説明しているのではないかという話もありました。たとえ危機が沈静化した後でも、私たちの世界社会はコロナウイルスの脅威が発生した前の状態に決して戻らないのではないでしょうか。

Original Post: “Virtual Court and Covid-19
 
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現在、日本でもコロナウイルス感染症の拡大を受けて、これまで対面で行われていた法律相談の規模が縮小されています。電話相談は行われているようですが、電話でのコミュニケーションも万能ではありません。たとえば、法律家ではない人にとって、自分が抱える問題を言葉で正確に伝えること、相談員から提案された解決方法を一度聞いただけで理解して、実行に移すといったことは時に困難を伴います。

 

今回のような社会的な危機が生じたときは、トラブルが発生しやすい時期とも言えます。正義へのアクセスを確保するという点からも、オンライン上のプラットフォームで資料や情報を交換できたり、チャットやビデオ会議システム等を活用して、迅速かつ簡便に相談ができるような仕組みを検討することも必要なのではないでしょうか。

 
 
 
(文責:渡邊真由)

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