ODRとは?
ODR(Online Dispute Resolution、オンライン紛争解決)とは、紛争解決手続にICT技術を活用するアプローチのことをいいます。その中でも、近年諸外国で目指されているのは、インターネット上のプラットフォームを活用して紛争の予防、管理、解決といった一連のプロセスをオンラインで行うことです。
ODRは、ADR(Alternative Dispute Resolution、裁判外紛争解決手続)から派生した概念ですが、従来対面でのやりとりや紙媒体の書面を主に利用してきたADRに対し、ODRでは事前に紛争類型等を特定してシステム開発を行い、サービス提供を行う場所(プラットフォーム)をオンライン上に用意するところが特徴です。
ODRはこれまで様々な障壁により紛争解決機関の利用をしてこなかった層に対し正義へのアクセスを開き、利便性の向上をすることを目的として世界中で導入が進められています。
日本でも、2017年には裁判手続等のIT化検討会、2019年にはODR活性化検討会が発足するなど、司法におけるITやAI技術の活用に関する議論が本格化しています。
(文責:渡邊真由)