JODR (Japan Association for Online Dispute Resolution)

日本ODR協会

Japan Association for Online Dispute Resolution (JODR)

法×テクノロジー|法学部で始まる、ODR教育

近年、社会のデジタル化の進展を背景に、ハーバード大学スタンフォード大学などでは、AI(人工知能)に関する研究センターが設置されていますが、その影響は法学にも及んでいます。例えば、アメリカの主要なロースクールでは、リーガルテックをテーマとした授業が相次いで新設されており、この分野を学べるロースクールのランキングなども発表されています。

ODRも、IT・AI技術を活用して紛争解決を行おうとするもので、リーガルテックの一領域といえますが、例えば、スタンフォード大学ロースクールでは、Dispute System DesignとODR、サンタクララ大学ロースクールでも、ODRに特化した授業が行われています。他には、ODR Bowlという、オンライン上での交渉スキルを競うコンペティションも開催されるなど、法学教育の一環として、ODRを学ぶ機会が提供されています。

これらの授業を担当するのが、eBayやPayPalのODRを手掛け、世界的にもODRのパイオニアとして知られるMediate.com CEOのコリン・ルールさん。ルールさんは、2018年に一橋大学で開催された、ODRに関する国際シンポジウムに登壇するために来日したこともあり、日本経済新聞でも取り上げられました

立教大学法学部では、2020年春学期からODRに関する授業を行っていますが、先週の金曜日には、ルールさんにゲストとしてご参加いただき、”Online Dispute Resolution- Where it’s at today, and where it’s going tomorrow”として、世界のODRの現状やこれからの見通しについてお話いただきました。

例えば、司法以外の分野においては、デジタルトランスフォーメーションが進んでいるのに対し、司法はそれに比べて遅れていること、しかし、コロナによりODRの需要が急速に高まっていることなど、世界におけるODRの現状について、また、アメリカで利用されている実際のODRプラットフォームでどのように手続きが進むのか等をお話いただきました。プレゼン後には、学生を交えたQ&Aセッションを行いましたが、学生の関心も高く、多くの質問がルールさんに寄せられました。

諸外国ではリーガルテック教育が始まっていることはすでに述べたとおりですが、日本でも、ODR活性化検討会が開催されるなど、ODRの普及に向けた議論が始まっています。法学部においても、ODRを含むリーガルテック教育の需要は、今後ますます高まるのではないでしょうか。

文責:渡邊真由(立教大学法学部特任准教授)

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